ドキュメンタリー動画とは、ありのままの姿を映した作品です。最近、企業PR用としても注目されていますが、社内の普段の風景を撮影しただけでは「作品」としては成立しません。犬や猫の日常を撮影して人気の動画もありますが、そういったものとは違います。
企業には犬や猫のように、わかりやすいかわいらしさといったものは備わっていません。わかりにくいものを親しみやすく多くの人に伝えなければいけないのですから、構成が大事になってきます。企業PR用のよいドキュメンタリー動画は、構成がしっかりと練られているといっても過言ではありません。
企業のありのままの様子をただ流すだけだったり、よい話ばかりだったりすると、やはり視聴者を飽きさせてしまいます。つまらないものになりかねないドキュメンタリー動画だからこそ、構成のメリハリが大事です。
たとえば、困難や挫折を描き、いかにしてそれを克服したかといった物語も伝えるようにすれば、より視聴者を引き込むことができるでしょう。よいドキュメンタリー映画にはドラマほどではないにせよ、構成の中にそういった見せ場が用意されているものです。
企業PR用のドキュメンタリー動画では、企業の魅力がテーマとなります。したがって、まず、企業のどの部分が魅力的なのか、視聴者に最も訴えたいポイントは何なのか明確にしておきましょう。
ドキュメンタリー動画は偽りのない姿を撮影したものですが、それだけでは企業の魅力を積極的に伝えられません。やはり、企業PRに成功しているドキュメンタリー動画はテーマがわかりやすいという特徴があります。
自然な姿をそのまま撮影するだけでもドキュメンタリー動画は一応できます。しかし、よいドキュメンタリー動画を作りたいならばシナリオは不可欠です。ドラマだけではなく、じつはノンフィクションでもシナリオは欠かせません。
ドキュメンタリー動画のシナリオはドラマのようにセリフではなく、どのような映像と音声を記録していくのか詳細に記したものです。インタビュー形式を取り入れるならば質問項目なども入れておきます。よいドキュメンタリー動画には人をひきつけるストーリー性がありますが、それはシナリオに基いてしっかりと構成されているからです。
最近ではSNSの公式アカウントを上手に運営している企業も増えました。短い動画をアップして注目されるなどして「同じようにして自社でドキュメンタリー動画も作れるのでは?」と、思っている企業もあるでしょう。
しかし、よいドキュメンタリー動画は以上のように満たすべき条件がいくつもあります。これらすべての条件をクリアしたドキュメンタリー動画の作成は素人ではなかなか難しいものです。最近ではこれまでテレビのドキュメンタリー番組を作成していた会社などが、企業PR用のドキュメンタリー動画を作成しているので、依頼してみてはいかがでしょうか。